ソーラー導入後に起きた想定外の展開
ウガンダで進めている小規模事業者向けのソーラー実証プロジェクト。
これまでの記事では、Barber(散髪屋)や飲み物販売店での成功事例をご紹介しました。

その続編となる今回は、
まさかのトラブルが発生した編です。
ソーラーの導入までは順調そのもの。
しかし、その後に起きた出来事は、私たちも想像していませんでした。
ソーラー導入後、ざわついた理由
飲み物販売店は、新しい冷蔵庫を導入し、
これまでとは比べ物にならないほど、よく冷えた飲み物を提供できるようになりました。
一方のBarberは、客寄せテレビがいつでも見られるように。
散髪しながらサッカー中継を見られるとあって、こちらも大人気。
その結果…
- テレビが大好評 → Barberの電力消費が急増
- 冷えた飲み物が名物に → 冷蔵庫の稼働率MAX
- お客が増える → 充電サービスが爆発的に増加
どちらの店も、「電気をもっと使いたい!」という状態になりました。
そして、ついに問題が起きます。
電力不足 → まさかの電気の取り合い
2店舗は同じ建物にあり、同じソーラーシステムを共有していました。
しかし、需要が急に増えたことで…
- 電圧が落ちる
- 冷蔵庫が止まる
- Barberのテレビが止まる
そんな状況が続き、
ついには 「電気不足はどっちのせいや?」 と、
店同士の空気がピリつき始めました。
地域住民もざわざわ…これはいよいよ「事件」になるかもしれない。
慌てて現場に向かい状況を確認。
急遽、店舗ごと独立の独立システムへ切り替え
話し合いの結果、
システムを公平に、店舗ごとに完全独立させる方針が決定。
✔ Barber 用:300W+ACシステム(Barber機材・テレビ・充電サービス)
✔ 飲み物販売店:300WのDCシステム(冷蔵庫・充電サービス)
写真:日差しの強い中で屋根に追加のパネル工事、追加設置したDCシステム


こちらが追加されたソーラーパネル
店舗ごとに独立した電源を持つことで、
電力トラブルは完全に解消。1枚追加し合計4枚(各店舗2枚配分)。

お互いが気を遣う必要もなくなり、
店主たちも安心して事業に集中できるようになりました。
トラブルはあった。でも、それ以上の学びがあった。
今回の事件は、
ウガンダの地方がどれほど電力を必要としているかを改めて、改めて気づかせてくれました。
- 冷えた飲み物が提供できるだけで、人が集まる
- Barberのテレビ1台で、村が盛り上がる
- 充電サービスは今でも大人気
そして何より、
電気があれば、事業の幅が一気に広がるという事実です。
今回のトラブルを乗り越えたことで、
今後の事業につながる大きなヒントが得られました。
これからも現地の声を聞きながら、
止まらない電力をウガンダに届けていきたいと思います。
